Hannu Palosuo

 

Hannu Palosuo
ハンヌ・パロスオ

『ハンヌ・パロスオは椅子を描くことを愛しています。椅子は彼の「自伝」とも言えるでしょう。一連の新作を「私は告白する」と名付けたことからも分かるように、そこに自らの物語や感情、人や出来事などを表現しているのです。

ここに、モノクロでアンバランスの意外性を生かした影と、浮き出た椅子が何の背景もなく描かれているのが見られます。絵画の外側にあると想像する、光の泉 が生み出した椅子の影は、新しく鮮明な重要性を示しながら、キャンバスのほとんどを占めています。広く長い影は、スカンジナビアのぼんやりした風景を思い 起こさせるかもしれません。

「椅子は人」「影は想い出」というパロスオの貴重な見方を追っていくと、記憶こそがパロスオ絵画のベースとなっていることに気付きます。背景や地平線が無 いという共通点をみても、私達が精神的な架空の世界、もっと正確に言うならば記憶の世界を見ているということを暗示しています。この記憶の大きさが、影の ような椅子を彼に描かせたのです。
言い換えれば、椅子と影に、同じ印象深い色彩を使うことで、結局この二つは同じものとなるのです。キャンバス上である姿になるために、記憶の世界から生まれたこの淡い色により、椅子の表現がこんなにもあいまいで、消えてゆきそうな、はなないものとなるのです。』 (ロレッラ・スカッコ)

 

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